いつもワクワクを追い求めているスロー親父です。
父が入院したため、父の様子を見るのと、一人で家にいる母の様子を見るため実家に帰って来た。
父は一日に何度もトイレに行くようになり、心配した母が説得して嫌がる父を病院へ連れて行き検査したら、大腸癌ということで即入院となった。大腸癌の中でも直腸癌で、手術をしてみないとわからないが、人工肛門をつける可能性が高いということだ。
病院へ行ってみると、思ったほどやつれてはいなかったが、歩くのも疲れるようで、食事もあまり食べられず、精神的にかなり弱くなっていた。
母は毎日午前中に病院へ行き、家に帰るのは夕方の生活をしており、家に帰っても一人なので、寂しい思いをしていた。いつも実家に帰ると、父母と3人で夕食だが、今回は母と二人での夕食だった。
夕食はいつもは母が何か作ってくれたが、今回はその元気もなく近くのスーパーで出来合いのものを買った来て二人で食べた。お酒を飲みながらゆっくりと二人で話をしながらの夕食だった。
母は珍しく自分の生い立ちの話をしてくれ、初めて聞かされた複雑な家庭環境の話に少し驚いた。母には3人の父と2人の母がいた。実の父は良い家であったため、実母との結婚が認められず結婚できずに母子家庭となった。その後実母が結婚したため、二人目の父が出来た。
その後、実母が死に育ての父は子供を育てることが出来ずに子供を養子に出した。そのため新しい育ての親が、3人目の父親となった。養子に行った先は裕福な家だったので、比較的恵まれた生活で、養父にもかわいがられたらしい。
初めて聞くそんな話をしながら、母と二人の夕食は、ワクワクすることではないが、心がじわりと温まる感じがした。
確実に父母と過ごせる時間は少なくなってゆく。まだまだ知らなかったこともあると思う。時間の大切さ、はかなさが身に染みた。