よく退職後の株式投資はリスクが高いので、やめた方が良いと言われるが、スロー親父は2016年から株式投資をはじめ、2019年に退職して2021年現在まで株式投資を続けている。
退職前から株式投資を行っているので、それなりに痛い目にあい、経験を積んできているので、退職後から始める場合に比べればリスクは低いと言えるが、それでも無収入の状態での株式投資には、少なからずリスクが伴う。
スロー親父が考える、退職後の無収入状態での株式投資は、どの様にしたら良いかについて述べたい。
第1の優先事項は精神的に安定した投資をすること
一番の優先事項は、儲かることではなく、精神的に安定した状態でいられること。
株価下落は精神的な不安定をもたらすが、株価急騰も同様に精神的不安定をもたらす。株価が急騰すると、嬉しくて興奮状態になり、冷静な判断が出来なくなる。つい気が大きくなって、追加で買い増ししたり、他の余計な銘柄に手を出してしまったりする。
精神的な安定をもたらす株式投資では、成長性のない企業に手を出さないことはもちろんだが、流行りの半導体銘柄など、急騰する可能性のある銘柄にも手を出さないこと。
保有していて精神的に安定できる銘柄の例としては、タマホーム(1419)がある。2021年初めからは、新型コロナの影響による住宅需要増加で、株価は上昇気味だが、スロー親父が1400円で購入した2020年半ばまでは、実に地味な銘柄だった。
2016年以降着実に売り上げを伸ばしているが、PERも低く割安で放置されていた。時折株価が上昇しているが、基本右肩上がりで長期の移動平均線に沿った株価の動きをしている。
売り上げ成長が続く限り、持ち続けたい銘柄である。
ファンダメンタル分析で中長期投資をする
中長期投資で銘柄選定をするには、ファンダメンタル分析が欠かせない。
短期的に株価は、乱高下するが、中長期的には業績に従って推移する。
また、業績を分析すれば、業績の悪化が一時的なものなのか、長期的に業績が減退しているのかなどもある程度予想できる。一時的な業績の悪化による株価の下落は、長期的には業績が回復して株価も戻ると予想できるので、買いのチャンスと言える。
しかし、ファンダメンタル分析は、買いのタイミングとして少しでも安く買えた方が良いが株価の変化に関わらず、今後の安定した成長が見込めるならば、買いのタイミングを気にする必要はない。
例えばブリジストン(5108)をスロー親父は、業績が安定していると判断して、新型コロナの影響で下落する前の2020年1月に購入した。3月に株価は落ち込んだが、世界トップのタイヤメーカーであり、将来的には業績も株価も回復すると考えて、保有を続け、2021年7月現在は、下落前の4000円の株価が5000円まで回復している。
ファンダメンタル分析の重要性は、株価が下落した時でも信じて株を保有し続けることが出来る事である。
最低10年間の生活資金は確保しておく
総資産の37.5%を株式投資しているスロー親父は、株価が半分になっても10年は持ちこたえられる想定で投資を行っている。
10年間持ちこたえられれば、株価もある程度回復するだろうし、その間含み損はあるが、配当収入も得られる。
10年間は、大丈夫と思えれば、株価下落による精神的苦痛も和らげられる。
楽しみのある銘柄も保有する
株を保有することによる喜びには、株価上昇による含み益の増加だけでなく、毎年の安定した配当収入と株主優待がある。
現在、毎年の配当収入は税引き前で40万円ほど。
孫のために、ハピネット(7552)とタカラトミー(7867)を100株保有して、おもちゃをゲットしている。
その他現在業績も株価も低迷中だが、英国風パブのHUB(3030)は、優待の飲食券でビールがのめる。
まとめ
・60歳からの株式投資は、精神的な安定が第一で、そのためにはファンダメンタル分析による銘柄選びをして長期保有を行えば、一時的な株価下落にも耐えることが出来る。
・株価下落に10年間耐えるだけの生活資金を確保しておくけば、株価下落時の精神的苦痛を和らげてくれる。
・また、株式投資で毎年安定した配当や株主優待を得ることで、楽しみも増える。